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パリ条約
工業所有権の保護 「工業所有権の保護は、特許、実用新案、意匠、商標、サービス・マーク、商号、原産地表示indications of source又は原産地名称appellations of origine及び不正競争の防止に関するものとする」(1(2))。「不正競争の防止に関するものというのをなぜ入れたかというのは、商標とか意匠とか原産地表示などというものは、多くは不正競争のかたちで侵害行為が行われるので、これをあわせて入れたというのがこのパリ条約の特色になっています」(後藤晴男・パリ条約講和(発明協会2000)74)。

原産地名称 「原産地名称は単なる原産地表示に比べると品質保証の機能が強調されているといえる」(橋本良郎・特許関係条約(発明協会1998)35)。「原産地名称は、原産地表示のうち、商品の品質や特性が土地の自然条件や伝統的技術等に基づく場合をいい(例、シャンパン、西陣織)、品質保証的機能が強い」(仙元隆一郎・特許法講義3版(悠々社2000)70)。

優先権 「いずれかの同盟国において正規に特許出願若しくは実用新案、意匠若しくは商標の登録出願をした者又はその承継人は、他の同盟国において出願をすることに関し、以下に定める期間中優先権を有する」(4A(1))。「ある同盟国民がたとえば非同盟国にまず出願をして、2ばんめに同盟国に出願をした場合には、その2ばんめの同盟国の出願によって優先権が発生するわけであります」(後藤晴男・パリ条約講和(発明協会2000)107)。

「優先権の基礎となる最初の出願の日前に第三者が取得した権利に関しては、各同盟国の国内法令の定めるところによる」(4B)。「優先権というのは、第一国出願をベースにして、そのときに全部の同盟国に同時には出願できないという事情、少なくともそれが困難な、至難なことであるという事情から、第二国に出願をするについての猶予期間を設けて、その中間の行為によっては保護が妨げられないようにしようという考え方なんですから、これは、第一国出願の日前に取得した権利については国内法令によるのは、当然のことであります」(後藤晴男・パリ条約講和(発明協会2000)143)。


優先権の申立て 「最初の出願に基づいて優先権を主張しようとする者は、その出願の日付及びその出願がされた同盟国の国名を明示した申立てをしなければならない。各同盟国は、遅くともいつまでにその申立てをしなければならないかを定める」(4D(1))。

「出願の際には、優先権の申立てについて他の手続を要求することができない。各同盟国は、この条に定める手続がされなかった場合の効果を定める。ただし、その効果は、優先権の喪失を限度とする」(4D(4))。「出願の後においては、他の証拠書類を要求することができる」(4D(5))。しかしその不備をもって優先権を喪失させることはできない。


発明者名誉権 「発明者は、特許証に発明者として記載される権利を有する」(4-3)。「この規定は、発明者に対して特許証に記載される権利を認めたのであって、発明者がその権利を放棄することを国内法令で認めることまで禁止したわけではないとされている」(橋本良郎・特許関係条約(発明協会1998)68)。

商標 「商標の所有者が1の同盟国において登録された際の形態における商標の識別性に影響を与えることなく構成部分に変更を加えてその商標を使用する場合には、その商標の登録の効力は、失われず、また、その商標に対して与えられる保護は、縮減されない」(5C(1))。「この規定は、同盟国の2ヶ国以上に、同一の商標が登録されている場合に、一国では登録された形態で使用していても他の同盟国ではその国に適応させるため言語の相違等の理由から翻訳したものが使用されているとき等には有効に働くと考えられるが、そのような場合だけに限られるのではない」(橋本良郎・特許関係条約(発明協会1998)76)。

船舶 「当該同盟国の領水に他の同盟国の船舶が一時的に又は偶発的に入った場合に、その船舶の船体及び機械、船具、装備その他の附属物に関する当該特許権者の特許の対象である発明をその船舶内で専らその船舶の必要のために使用すること」は「各同盟国において、特許権者の権利を侵害するものとは認められない」(5条の3第1号)。「石油なんかの掘削で、櫓を組んで石油井戸を掘りそれが終わってしまうと移動するというようなものがありますけれども、ああいうものとか、浮遊島のようなものはここには含まれないだろうといわれております」(後藤晴男・パリ条約講和(発明協会2000)269)。

意匠の保護 「意匠は、すべての同盟国において保護される」(5-5)。「どの範囲のものを意匠とし、また意匠は、ある国では著作権法によって保護しある国では意匠法によって保護し、あるいは意匠法による場合でも審査した上で保護をしようとするかどうかは、いずれもそれぞれ同盟国で自由に決めることができる」(後藤晴男・パリ条約講和(発明協会2000)275)。「同盟国は著作権に関する法令による意匠の保護、或いは不正競争の防止に関する法令による意匠の保護によっても、この規定の義務を満たすことができる」(橋本良郎・特許関係条約(発明協会1998)74)。

原産地等の虚偽表示 「前条の規定は産品の原産地又は生産者、製造者若しくは販売人に関し直接又は間接に虚偽の表示が行われている場合についても適用する」(10(1))。「虚偽の産地名を直接表示する場合や、虚偽の産地を暗示するような図形等を表示する場合も含まれている」(橋本良郎・特許関係条約(発明協会1998)95)。


特許協力条約PCT
国際出願 「国際事務局が所定の期間内に記録原本を受理しなかった場合には、国際出願は、取り下げられたものとみなす」(13(3))。

国際出願の取り下げ 「すべての指定国の取り下げは、90の2.1の規定に基づく国際出願の取下げとみなす」(PCT規則90の2.2c)。従って締約国X, Yを指定した国際出願の出願人がX国のみの指定を取り下げても、国際出願が取り下げられたものとみなされるわけではない。

国内的要件 「国内法令は、国際出願が、その形式又は内容について、この条約及び規則に定める要件と異なる要件又はこれに追加する要件を満たすことを要求してはならない」(27(1))。この規定は、国内法令が指定官庁における国際出願の処理が開始された後に、国際出願の一部をなす書類ではないが、国際出願においてされる主張若しくは記述の裏づけとなる書類を提出することを定めることを妨げるものではない。

「この条約及び規則のいかなる規定も、締約国が自国の安全を保持するために必要と認める措置をとる自由又は締約国が自国の一般的な経済的利益の保護のため自国の居住者若しくは国民の国際出願をする権利を制限する自由を制限するものと解してはならない」(27(8))。そのため受理官庁によっては、国際出願としてその受理官庁に提出された書類が国際出願日を認める要件を満たしていても、その出願を国際出願として取り扱わない場合がある。


World Intelectual Property Organization, WIPO 世界知的所有権機関。芸術にかかわる著作権や特許、商標など広い分野に及ぶ知的所有権の保護を国際的な協調のもとで進めるために、1974年に設立された国連専門機関の一つで、本部はスイスのジュネーブ。加盟175国に対して、知的所有権にかかわる国際条約と整合性のある国内法制定を促進するとともに、条約への加入を進めるのが主たる任務で、近年は、デジタル化、ネット化の進展に伴う活動を強化している。その一環として、インターネット上の住所とも言えるドメイン名の登録をめぐり、個人が著名企業名を勝手に取得することに伴う紛争が急増する中、紛争を未然に防ぐ規制案作りに乗り出す。国境を越えるインターネットでは国際協調が必須なためだ。
「国際特許戦争の舞台裏<特許を制する国が経済を制する>創造と略奪、独占と公開、勝者と敗者。特許政策の巧拙が一国の明暗を分ける。「好むと好まざるとにかかわらず、いま私たちはプロパテント時代を生きている。果たして、「独占」と「革新」は両立するのか?そしてプロパテント時代における傾向と対策とは何か?特許をめぐる事件を検証し、国際特許戦争の舞台裏を明かす本書が、その答えの糸口なりとも見いだすきっかけとなれば幸いである」(上山明博・プロパテント・ウォーズ(文春新書2000)序章)。
Pro-patent アメリカが特許重視政策Pro-patent Policyを打ちだした理由は1980年代のアメリカ経済の低迷にある。20世紀はアメリカの時代である。なかんずく第二次世界大戦以降、アメリカはその技術力と経済力を背景に、世界のリーダーでありつづけた。ところが1980年代に入ると、日本や東南アジアの国々が急速に経済発展を続ける中、世界市場におけるアメリカのシェアはしだいに落ち込み、貿易収支は赤字に転じた。ひるがえって1980年代初頭、産業のコメといわれたICを中心とするハイテク分野において、アメリカは年間270億ドルの貿易黒字であった。しかしその後、年々黒字額は激減し1986年には30億ドルの赤字となった。しかもカラーテレビや携帯電話などの機器から、半導体メモリーの部品に至るまで、ほとんどのハイテク製品はアメリカで発明されたものだ。アメリカで誕生したこれらの技術が、日本や韓国、台湾などの新興工業国の追随を許し、市場を奪われることになったのである。

一方、アメリカ国内ではメーカー離れが急速に進展した。工場で油まみれになって働くことが敬遠されるようになる反面、ウォール街を中心に多様なマネーゲームがブームとなり、企業は合弁や買収M&Aで利ザヤを稼ぐことがビジネスの主流となる。こうした傾向はアメリカの産業競争力の低下に拍車をかけ、さらに深刻な状態になることが懸念された。この状況を危慎したときのロナルド・レーガン大統領は、「産業競争力に関する大統領顧問委員会」を設置(1983.6)。委員長にはジョー・ヤング(ヒューレット・パッカード社社長)が就任した。一年半におよぶ級密な調査研究を経て、ヤング委員長は、「国際競争力と新たな現実」と題する報告書を、レーガン大統領に提出する(1985.1)。これが「ヤング・レポート」である。

アメリカ産業の国際競争力を高めるために、各種の施策を示したヤング・レポート。その報告書は、次の五項目から成っている。それは、「1.研究開発の促進と製造技術の向上」、「2.産業界への資金の円滑な投入」、「3.教育研修を通じての人材の育成」、「4.輸出拡大を目指した通商政策の策定」、「5.国家レベルでのベンチャー企業の推進」である。ヤング・レポートの提言は、アメリカ産業の国際競争力を再生させるためには、特許を中心とした工業所有権の保護を強化しなければならないという、一貫した主張がつらぬかれている。

また同レポートは、現行の工業所有権制度の問題点として、次の点を指摘している。まず、アメリカ国内においては、21世紀産業と目されるコンピュータソフトウェアやバイオテクノロジー分野での保護が未だ十分ではないこと。アメリカ以外の国においては、アメリカ人の特許権が不当に扱われていること。および保護の範囲が極めて狭いこと。加えてレポートは、結論として具体的な勧告をおこなっている。その内容を整理すると、およそ次のとおりである。工業所有権の保護・強化に向けて、特許法などアメリカ国内の所要の制度改正をおこなうこと。特許制度の運用に当たっては、均等論の幅広い適用や損害賠償額の算定方法の見直しなどを含めて大幅に変更すること。アメリカ以外の各国に対して工業所有権が確実に保護されるように、通商法301条を武器とした二国間交渉をおこなうこと。GATTなどの多国間交渉の場を活用して、知的所有権制度の確立および充実を働きかけること。

今日のアメリカのプロパテント政策は、このヤング・レポートの勧告を忠実に実行したものである。実際、ヤング・レポートの提出後、レーガン大統領は、これまでの自由競争社会を維持する政策から、保護主義的色彩の濃い政策へと一変する。ヤング・レポートの提出から8カ月後の1985年9月、レーガン大統領は「通商政策アクションプログラム」を発表した。それはその3年後に発効し、多くの国々にとって脅威となった「包括通商競争力法」(包括貿易法)の成立を強く示唆するものであった。さらに1987年の年頭教書演説でレーガン大統領は、アメリカの産業競争力を21世紀に向けて確保することの必要性を国民に強く訴え、その具体策として、工業所有権の保護・強化の方針を打ちだした。その教書演説で示された政策の中身は、ヤング・レポートの勧告内容とまったく同じものだったのである。

ヤング・レポートには、二つの大きな狙いがあると思われる。国際競争力を失ったアメリカ産業が、たとえ厳しいリストラ集を講じたとしても、コスト削減等の効果はすぐには期待できない。それに比べて、特許をはじめとする工業所有権は、いわば過去の研究成果であり、日本をはじめとする新興工業国の主力製品のほとんどは、かつてアメリカで発明されたものだ。ならば、過去のアメリカの知的財産を保護・強化することで、アメリカが圧倒的に有利な基本特許を、貿易品目の新たな柱に位置づけようとの狙いである。

もう一つは、現在アメリカが得意とする技術分野を、特許によって手厚く保護し、将来市場におけるアメリカの優位性を確保することにある。その分野とは、コンピュータソフトウェアとバイオテクノロジーである。こうしたプロパテント政策はアメリカ国内にとどまらず、世界各国でおこなわれる必要がある。そのためにヤング・レポートでは、アメリカの知的財産が世界各国で十分に保護されるよう、新興工業国や発展途上国に、二国間交渉や関税貿易一般協定(GATT)等、あらゆる機会を通して、知的所有権制度の保護・強化を強く迫ることが求められていた。

今日のアメリカのプロパテント政策は、一冊のヤング・レポートからはじまった。そして、以後の大統領は、そのレポートに示された勧告を忠実に実行していった。二国問交渉を成功させるためには、通商法301条が有効、とヤング・レポートは指摘する。1974年に改正成立した通商法301条は、貿易に関する不公正で差別的な外国の政策および慣行を調査し、必要であれば、「報復関税」「輸入規制」「特恵関税適用の停止」などの対抗処置をとることを規定している。

同条の唯一の目的は、アメリカの国益を守ることにある。そこには、何が「不公正」で、何を「差別的」と見なすかについての規定はない。あくまでアメリカから見て、相手国が市場を開放しているかどうかで、決定されるのである。工業所有権の保護・強化を二国問交渉でおこなうために、有効な武器とされた通商法301条。それはアメリカの主張を受け入れなければ、輸入規制および輸入停止も辞さないというもので、実質的には交渉ではなく、恫喝ともいえるものであった。しかもこの通商法は1988年には包括通商競争力法に改正され、スーパー301条やスペシャル301条を含む、より強力な武器に生まれ変わる。

包括通商競争力法Omnibus Trade and Competitiveness Act of 1988は、日本では「包括通商貿易法」あるいは、たんに「包括通商法」と呼ばれる。この法律にはかつてアメリカが優位性を誇った技術力を、現在の産業競争力の優位性につなげるためには、プロパテント政策を強力に推進しなければならないという、アメリカ政府の強い意志が窺える。知的所有権の保護を頼りとするアメリカ国民は、世界でもっとも進み、それゆえ、もっとも高い競争力を備えている(1988年包括通商競争力法)。


米国XOMA社は、英国Celltech社の関連子会社である英国Celltech Therapeutics社とデンマークNovo Nordisk社の関連会社である米国ZymoGenetics社に対し、XOMA社の持つ医薬品生産に関する特許技術を非独占的にライセンスしたことを発表した(2001.5.9)。

エイズの進行を遅らせる治療薬を並行輸入したり、特許料を払わずに複製した薬を輸入、使用できるよう薬事法を改正した南アフリカ政府に対し、英グラクソ・スミス・クライン等、大手製薬会社39社が「特許権の侵害」として法改正の無効を訴えていた問題で、原告側は首都プレトリアの高等裁判所で開かれた審理の席上、訴えを全面的に取り下げた(2001.4.19)。「訴訟を続ければ、会社の国際的イメージを損ねるため」としている(「エイズコピー薬」読売新聞2001.4.20)。

英通信大手British Telecom, BTはウェブサイトの文章や画像をクリックすることで、関連の情報に次々と移動するためのHyperLink技術の特許を保有しているとして、米大手ISPのプロディジーを相手取り、特許使用料を求める裁判をNew York州の裁判所に起こした(「BT、米接続業者を提訴」読売新聞2000.12.21)。

ワークステーションメーカーのIntergraphがIntelを相手取って新たな特許侵害訴訟を起こした。Intergraphによると、Intelのハイエンドサーバ向けチップItaniumにIntergraphが特許を持つ技術が無断で使われているという。ItaniumはIntelとHewlett-Packard, HPが開発したIA-64プラットフォームをベースにしており、EPIC, Explicitly Parallel Instruction Computingと呼ばれる命令セットを採用している。IntergraphはこのEPICが1992年にIntergraphが開発したPIC, Parallel Instruction Computingの特許を侵害するものと指摘している。Intergraphは1997年にもPentiumチップを特許を侵害しているとしてIntelを相手に訴訟を起こしている。こちらはいまだ公判待ちの状態。Intergraphでは、Pentiumの訴訟とItaniumの訴訟は別物だとしている(「Intergraph,Intelを特許侵害で新たに提訴」ZDNN 2001.8.2)。

アメリカの知的所有権の利用に対して日本は、ロイヤルティーを約4000億ドル程支払っている。日本のお家芸とも言える家電でも、情報家電が外国企業の知的所有権(電力線通信技術)上で成り立つことになろう。WCDMAとCDMA2000が対立した時、クアルコム社はCDMA2000の勢力拡大のために、CDMA2000の知的所有権のライセンス配給を行った。米Rambas社は東芝、日立、現代、米Micron社等のメモリー技術に対して知的所有権があると主張し、東芝・日立はその主張を認め、Rambas社に対してメモリー技術のロイヤルティーを支払うと契約した。だが、米Micron社は米連邦法廷で争い、Rambas社が敗訴した。東芝、日立はメモリー価格の暴落で採算が合わずメモリー製造から撤退したが、それについて日本ではRambas社への実施料支払義務も一因となったとの見解もある。


米EMC、日立を提訴(2002.4.12) EMCは同社が持つストレージ(外部記憶装置)関連の特許権を侵害したとして、日立製作所とその米子会社、日立データシステムズを米国際貿易委員会ITCとマサチューセッツ州の連邦地裁に提訴した(「特許権侵害 日立を提訴」読売新聞2002.4.13)。

「原子力特許の実情【通産省、特許庁調査】3分の1が外人 日本の技術水準抑える」読売新聞1957.2.14 茨城県東海村の実験用原子炉第一号はいよいよ6月に運転を開始する見通しがつく一方、9電力会社はこれからのエネルギー原不足を緩和する手段として一斉に営業用原子炉を発注する方針を発表するなど、原子力の平和利用をめざす計画は著しく進展してきたので通産省および特許庁は「原子力特許の実情」を調査していたがこのほどまとまった。これによるとはじめてわが国に提出された特許出願が原子力平和利用の全分野にわたっていることが明らかにされた。しかもこのうち約3分の1は外国人が特許権を通して日本の原子力技術を抑えていこうとする動きが現れているのに注目される。一方、英独はじめ諸外国では逆に「日本は外国人の原子力特許を不当に拒絶しようとしている」という声をあげているため特許庁は外国人をわけへだてしないように慎重な審査態度を示しているので、この外国人特許の進出傾向はいよいよ強まるものとみられる。

通産省、特許庁の調査は原子力関係を中性子反応炉など十グループに分け、先頃からひそかに集計をつづけていたものであるが、外国人特許出願は82件(31年12月末現在)と予想外に多いうえ、外国技術がすぐれた水準にあるため広い範囲の特許権をにぎることはほぼ確実でこれでは日本の発明が将来食い込む余地はほとんどない。

広がる特許租界 せめて審査を慎重に。外国人の特許出願の進出を通産省の一部ではこう呼んでいる。たしかに原子力特許はふえているのにその重要な発明はみな外国人ににぎられてしまうとしたら、これが取越し苦労でないところに技術水準の遅れた日本の悩みがあるわけだ。「今のうちになんとかならないものか」と原子力産業会議の有力者が特許庁に訴えたのは昨春のことであった。今度の通産省特許庁の調べではこの心配は不幸にして当たっていた。といって特許庁が原子力に限り審査の手加減ができるものではない。もともと日本は万国工業所有権条約に加盟し外国人に特許にも内国民待遇を与える建前をとっている。


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